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JLPTN1合格の近道は、正確な発音にある | 知っておきたい日本語の発音の重要性

はじめに

日本語学習者にとって最高峰の試験の日本語能力試験(JLPT)N1では、高度な日本語の力が求められます。

そのN1に合格するために、JLPT N1の試験対策や試験勉強では、文字語彙・文法の言語知識、読解、聴解といった試験科目に焦点を絞って進められるのが一般的ですが、実は正確な発音を学び、身につけることも非常に重要な要素なのです。

夢ノ富士雅久

日本語の発音の勉強を皆さんはしていますか?

今回この記事では、JLPT N1合格を目指す方に、正確な日本語発音の重要性とその効果的な学習用のツールとして「プロジャパ」のサービスをご紹介します。

ぜひ、日本語の発音を向上させることでどのようなメリットがあるかを知り、今後のJLPTN1の試験対策や日本語会話の上達のために活かしてもらえたらと思います。

このページが役に立つ方

上級レベルの日本語を学んでいる外国人学習者

  • ・JLPTN1合格を目指す人
  • ・日本語の発音が苦手な人 / 日本語の母語話者のように発音したい人
  • ・日本語でのコミニュケーションを良くしたい人
  • ・日本語の発音を練習するのに良い教材・ツールを探している人

日本語の発音って重要なの?

日本語を学んでいる皆さんや教えている方の中には、

「JLPTN1に合格する上で、発音は必ずしも大切ではない。口頭試験はないから。」

「日本語を話す上で発音よりも積極的に話そうとする姿勢の方が大事だ。」

といった意見の方もいると思います。

実際に上級レベルの日本語学習者の方の中には、

発音を気にしないまま学習を進め、すでに多くの単語を覚えている

アクセントやイントネーションに関してあきらめてしまっている

という方を私も多く見てきました。

夢ノ富士雅久

日本語のアクセントは語によって違うので、覚えるしかないのが大変なんですよねえ。

しかしながら、私は、JLPTN1に合格する上でも、日本語を上達させる上でも、「日本語の発音を学ぶことはとても重要」だと思っています。

夢ノ富士雅久

なぜだと思います?

それでは、まず、日本語の発音の重要性をメリット・デメリットの観点からお伝えしていきたいと思います。

発音を学ぶことのメリット

JLPTN1合格や日本語上達に関連したメリットにはどんなものがあるのでしょうか。

メリット1:聴解/リスニング力が飛躍するため、JLPTN1聴解の基準点がクリアできる

発音を学ぶことのメリットの1つ目として、発音を向上させることで、聴解力も伸びることが挙げられます。

「自分で発音できる音は聞き取れる」と言われています。

人間の脳は、自分が発音できない言葉は聞き取れず、ただの雑音に聞こえてしまうそうです。

逆にいえば、正確な発音を練習して母語話者のような発音ができるようになることで、母語話者の発音をより正確に聞き取る能力が身につきます。

そして、語彙や文法項目は知っていても聞き取れなかったという状態がなくなり、それまで聞き取れていなかった音が聞き取れるようになり、聴解力のアップにつながるのです。

JLPTN1の聴解が苦手な方や母語話者が話す日本語が聞き取れなくて困っている方は、日本語の発音のトレーニング・練習をしてみることを強くお勧めします。

夢ノ富士雅久

正確な発音の学習が日本語能力の上達の近道!

メリット2:日本語でコミュニケーションをとることに積極的になれる・コミュニケーションを円滑にする

皆さんは、母語で初対面の人や教授や上司といった人たちと話すとき、緊張してうまく言葉が出てこず、言いたいことを上手に伝えられないということはありませんか。

相手に伝わるか、理解してもらえるか不安な時は会話も弾みませんよね。

日本語を学ぶ皆さんが、母語ではない日本語で話す際はなおさらでしょう。

さらに、相手にとってわかりにくい日本語の発音をしてしまうと、何度も聞き返されたり、誤解が生じたりする可能性があります。

しかし、ネイティブのような日本語の発音を身につけクリアに発音することで、相手に正確な情報を伝えやすくなります。

コミュニケーションをスムーズに進めることができるでしょう。

そのため、

「自分の日本語が伝わらないかもしれない。」

と不安にならずに済むのです。

結果としてそれが日本語を話すことへのストレスを軽減してくれます。

それだけでなく「通じる」という経験を重ねることは、日本語力への自信を生み、さらにコミュニケーションを積極的にとろうという気持ちになります。

その好循環が、日本語学習全体に対して前向きな姿勢を持てるようになるのです。

日本語を話すことに自信を持つことで、日本語を学ぶ皆さんの人生が大きく変わることもあるかもしれません。

日本で仕事について日本語母語話者と結婚して永住したり、発音がきれいな日本語の先生として有名になったりするかもしれません。

また、ネイティブの発音に近づくことで、日本語母語話者である日本人からの反応も良く、信頼を得られるでしょう。皆さんが一生懸命、そして真面目に日本語を学んだことの表れだからです。

ビジネスでは昇進もあるかもしれませんし、日本で暮らす上では、信頼を得られることは大切な要素ですよね。

実は、発音が悪いと、聞き手にとってはかなりの負担になるのです。相手が言いたいことを聞き手は理解しようと頑張るからです。だから、聞き取ることが負担になる相手とは、ただの挨拶程度ならよいのですが、それ以上会話を深めていくことは難しいと思ってしまうため、反応が悪く、信頼関係も築けないのです。

夢ノ富士雅久

正確な発音は、皆さんの信頼獲得にもつながる重要な要素!

デメリットはないの?

ここまで述べてきたとおり、発音を学ぶことはメリットばかりです。

しかし、デメリットはないのでしょうか。

発音練習や発音の勉強に時間を割くことのデメリットをもし挙げるのであれば、そこに時間を使う分、語彙や表現の学習に割く時間が少なくなってしまうことかもしれません。

夢ノ富士雅久

それくらいしか思い浮かびません・・・

しかし、発音の基礎をきちんと抑えて、正しい発音を意識して単語や表現を学んでいくことで、「相手に伝わる日本語」を効果的に身につけることができます。

日本語を学ぶ皆さんも教える皆さんも、発音を学びたい、教えたいと思っていると思います。

ですが、

わからない、難しい、時間がない

もうたくさんの単語を覚えたからアクセントを覚え直すのは大変

といったことから、いつまでも学べない、教えられないままというのが現状かもしれません。

夢ノ富士雅久

悪循環だとわかっていても、難しいんですよねえ・・・

日本語の発音を良くするために必要なことって?

まず、発音を向上させるために押さえておくべきポイントをご紹介します。

皆さんは次の会話を正しいイントネーションで言えますか?

「そこのメガネ取ってくれる?」

「どれ?これ?」

「違う、それ。」

「このメガネ?」

夢ノ富士雅久

イントネーションは難しいですよね。

また、日本語を学ぶ皆さんの中には、

「日本語の『うん』と『ううん』は聞き取りにくいし、わかりづらい」

「『うん』と『ううん』は一文字しか変わらないのに、「ううん」の真ん中の「う」は発音されていないように聞こえる。意味は正反対なのにとても聞き取りづらい。」

このように思ったことはありませんか。

また、「たいいくかん(体育館)」「いいんかい(委員会)」「ゆううつ(憂鬱)」のように、母音が連続した場合に日本語では2つ目の母音が短くなったり省略されたりします。

これらは、日本語の特徴ですが、日本語を学ぶ皆さんにとっては、発音しにくく、聞き取りにくい点といえるでしょう。

だからこそ、それらを抑えておくことで飛躍的に日本語の発音がよくなり、そして、聞き取れるようになるのです。

そこで日本語の発音の特徴を学ぶことの重要性と発音の教材ツールについて述べていきますね。

日本語の発音の特徴

日本語の発音の特徴を抑えるために大事なことは、

・日本語の特性を理解する(単音・拍・アクセント・イントネーション)

ことです。

夢ノ富士雅久

拍・アクセント・イントネーションという言葉は聞いたことありますよね?

単音

無声化母音は聞き取れて、発音もできますか?

母音の無声化といって、日本語では、母音「い」・「う」が無声子音に挟まれたときや、文の最後に来たときに、母音「い」・「う」の声帯の振動がなくなって、母音が聞こえにくくなることがあります。

母音が聞こえにくくなるのは、「き・く」、「し・す」、「ち・つ」、「ひ・ふ」、「ぴ・ぷ」の後ろに、カ行音、サ行音、タ行音、ハ行音、パ行音が連続した場合です。

たとえば、 「きく(聞く)」「すき(好き)」「した(下)」 などの単語の中の、無声子音に挟まれた母音は無声化して聞き取りにくくなります。

拍とアクセント

日本語のリズムは、拍(モーラ)が基本的な単位です。日本語母語話者は、すべての拍が同じ長さだと捉えます。また、日本語のアクセントは、単語内での音の高さの変化です。

例えば、「しんぶん(新聞)」という単語は、「し(低)・ん(高)・ぶ(高)・ん(高)」のようになります。

上級レベルの日本語を学ぶ皆さんの中には、「しん」と「ぶん」の2つに分けてしまい、「しん(低)・ぶん(高)」のように発音している方はいませんか?

アクセントとイントネーション

日本語では、単語のアクセントを保ったまま、疑問文での文末イントネーションの上昇では最終拍だけを急に上昇させます。

単語のアクセントの型を保たずに発音すると、日本語母語話者にはとても不自然に聞こえます。

例えば、「(この写真に写っているのは、)あなたですか?」と聞きたい時に、「ですか?」を加えずに、「(この写真に写っているのは、)あなた?」と、疑問文のイントネーションでいう時でも、「あ(低)・な(高)・た(低)」というアクセントの型は崩れません。疑問文の最終拍の「た」だけがいったん下降してから再び上昇する型になるのです。

JLPTN1の合格のためにも、日本語母語話者との円滑なコミニュケーションのためにも、上級レベルの日本語を学ぶ皆さんは、これらの日本語の発音の特性を理解しながら日本語を学ぶ必要があります。

夢ノ富士雅久

今からでも、いつからでも発音を学べます!

おわりにー正確な発音を身につけてJLPTN1合格!

JLPTN1合格のため、日本語でのコミニュケーションを円滑に行うために、日本語の発音がなぜ大切かということ、どんな点を主に学んでいく必要があるかということをお伝えしてきました。

JLPTN1合格のために、言語知識・読解・聴解といった科目の勉強を行うことも大事ですが、同時に日本語の発音をよくすることで、日本語の力は飛躍的に伸びるため、JLPTN1の合格に確実につながります。

ぜひ、今日から日本語の発音を確認して、JLPTN1合格を目指しましょう!

[おまけ]

夢ノ富士 雅久

独学でできる発音練習方法を紹介しています!

夢ノ富士 雅久

N1に合格するための参考情報を紹介しています!

出版されている問題集や参考書の中から、N1読解の対策・学習をしたい人におすすめの本を4冊ご紹介しています。

私、夢ノ富士は、問題作成の経験が20年以上のベテランです。

その私が厳選した問題集・参考書です。ぜひ、JLPT N1の読解対策に役立ててください!

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