はじめに
独学でもN1に合格できる?
JLPT日本語能力試験のN1を受験するためにこれから勉強しようとしている人、もうすでに勉強している人の中には、「JLPTの対策講座に通った方がいいのかな?」と考えている人もいるのではないでしょうか。
確かに一人で日本語能力試験N1の勉強をするという独学だと、
「どんなことを勉強すればいいのかわからない。」
とか、
「勉強のモチベーションを保つことが難しい。」
といった不安がありますよね。
心配ありません!
しかし、私、夢ノ富士がこの記事で皆さんにご紹介する方法で勉強していけば、対策講座に通わなくても、一人で受験勉強をする独学でもJLPTN1読解の得点を伸ばすことができます。
実際にN1に合格した私の友人や私が教えてきた学生たちは、対策講座に通わずに独学でN1読解で60点満点やそれに近い高得点を取ることができています。
できれば対策講座に通うお金をかけずに独学でN1読解の点数を上げたいと考えている人は、ぜひこの記事を参考にしてください!
このページが役に立つ方
- JLPT日本語能力試験の最上位レベルN1合格を目指す日本語学習者
- JLPT N1の対策講座に通わずに独学でN1読解の点数を上げたい人
- N1読解問題を解くコツ、効率的な勉強法を知りたい人
『日本語横綱』ってどんなサイト?
こちらは、読解受験対策を通して、JLPT日本語能力試験で一番難しいレベルのN1合格を目指す・上級日本語のレベルを上げたい学習者・教師向けのサイトです。
N1の合格率は?
日本語能力試験JLPTの公式サイトでデータを確認してみたところ、
認定率は、およそ30%!
簡単には合格できません。
特にN1読解は、日本語母語話者の成人が解いても、難しいと感じる内容です。
改めまして。どうも!夢ノ富士 雅久(ゆめのふじ まさひさ)です。
私、夢ノ富士は、日本語教育歴が20年以上あり、日本語教育歴=日本語や国語の問題作成歴でもあります。
問題作成者としての経験豊富な私だからこそお伝えできるN1読解攻略のポイントがあります。
それをご紹介することを通して、皆さんがN1に合格できる助けになればと思い、このサイトを作りました。
このサイトの運営者について
- 日本の国立大学大学院修士課程修了。
- 日本語教育歴=日本語国語問題作成歴、20年以上。
- 国内外での公的機関の日本語の試験問題作成の経験者。
日本語の問題作成、対策では私が横綱です!
このサイトページの特徴
・公的機関の試験問題作成の経験を国内外で積んできた、経験者ならではの観点で、N1読解攻略のポイントをご紹介します。
・すべてN1レベル相当の日本語で紹介します。JLPT日本語能力試験N1レベルは、最も難しいレベル。このページの日本語を読んで、考えたり、実際に行動に移すことができれば、N1レベル合格にさらに近づきます。
N1読解を攻略して、JLPTN1に合格しましょう!
独学でN1読解の点数を伸ばせる?
はい。
対策講座に通わずに一人で勉強しても、N1読解の点数を伸ばすことができます。
むしろ学生や社会人の人は、忙しい分、一人で学習する方が効率的な場合があります。
たとえば、JLPT対策講座やJLPT対策用のレッスンなどを受ける場合、開催日時や場所、学習内容があらかじめ決められていますよね。そうなると、自分が進めたいスケジュールで自由に学習を進めることができません。
一方で自分の学習のスケジュールやスタイルを確立してしまえば、自分の好きな時間や好きな場所で勉強できます。学習内容も自分で調整したり決めたりすることができます。
特に今の時代はインターネット上でJLPT日本語能力試験N1に関する情報はいくらでも手に入れることができます。JLPTの学習がはかどる動画やアプリ、参考書が豊富にあります。そうした学習ツールを使って学習をしていけば、一人で学習してもN1読解の点数を伸ばすことができます。
一人で学習する環境を整えよう!
独学でJLPTN1読解の勉強をするときは、一人で学習していくので、強い意志が必要になってきます。
先生などがいれば毎日「勉強しましょう!」と言ってくれるでしょうが、独学の場合、自分で自分をコントロールする必要があります。コントロールするのは難しいですよね。自分に甘くなって勉強をさぼりたくなることもあると思います。
そこで重要なことは一人で学習する環境を整えておくことです。
一人で学習する環境さえ整えておけば、やる気やそのときの気分に左右されずにJLPTN1読解の学習を継続させることができます。
では、次からは学習環境の整え方について説明していきますね。
学習のスケジュールを立てる
まず、一人でN1読解の勉強を始める前に、受験日までの毎日の学習スケジュールを立てておくと、独学を継続しやすくなります。
その時その時で学習内容を考えるのは時間と不要な労力がかかってしまいます。
一番最初にやるべきことを決めて、あとはやるだけの状態にしておくと楽になります。また、学習スケジュールを決めておくことで生活のリズムも整います。
JLPTN1に合格した社会人の話ですが、朝早く起きて出勤前にJLPTの学習をするというスケジュールを立てることで、朝方の生活スタイルが定着したと言っていました。
学習スケジュールがないと、やる気があるときは夜遅くまで勉強して、やる気がないときは全然やらないといったように学習に継続性がなくなります。
やる気やその時の気分に影響を受けないためにも、日々の学習スケジュールに沿って勉強することが大切です。
やらないことを決める
スケジュールを立ててやるべきことを決めることは重要ですが、それと同じぐらい重要なのが「やらないことを決める」ことです。
皆さんの周りは、YouTubeなどの動画、ソーシャルメディアなど、エンターテイメントがあふれています。
ちょっとYouTubeを見るつもりが気づいたら4時間も見ていたなんていう経験をしたことがある人も多いはずです。
何も考えないで生活していると、そうした娯楽に時間を取られてしまいがちです。
毎日の生活で何気なくやっていることを振り返って、たとえば、SNSアプリをスマートフォンからアンインストールするなどして一人で勉強する時間を作っていきましょう。
とはいえ、日本のアニメやドラマは日本語の勉強にもなります!
独学でJLPTN1読解の点数を上げる3つのコツ
ここからはJLPTN1読解を一人で勉強するときのコツについて、3つご紹介していきます!
1)文字・語彙と文法は最初にやっておく
まず、読解の基礎となるN1の言語知識である文字・語彙と文法を固めておきましょう。
漢字や語彙、文法表現を覚えるときは、それらとの接触回数を増やすことを意識して、とにかく繰り返し触れてください。
N1の基本単語を覚えるだけで、日本語の文章が読みやすくなり、点数がグンと上がります。
おすすめの文字語彙の参考書は、
です。
N1に必要な単語を効率的に学べます。
こちらのサイトに練習問題があります。チャレンジしてみてください。
もう一つおすすめの参考書があります。
『キクタン日本語 日本語能力試験N1』こちらもおすすめです。読みやすいですし、聴きながらリズムよく覚えられます。
また、文法に少しでも不安がある人は、N1受験のための勉強の最初の段階で、初中級(N3まで)の文法を復習しておきましょう。
復習には『にほんごチャレンジN4[文法と読む練習]』がおすすめです。
独学でもわかりやすく楽しく基本的な文法について振り返ることができます。新たな発見もあると思います。
「え?N4の文法なんて勉強するがあるの?やるならN2の文法の復習でいいよ。」
と思った人にこそ、おすすめしたいです。基礎が不十分なままでは、N1には合格できないからです。
N1の文法の表現を覚えるのは、基礎を固めた後にしましょう。
N1の文法の勉強をするときは、『TRY! 日本語能力試験 N1 文法から伸ばす日本語』がおすすめです。文法表現が覚えやすい構成になっていますし、N1合格を目指す人であれば、一人でもこの参考書を使って学べます。
基礎的な文法の知識が定着していないと、読解の文章を速く正確に読むことができません。
N1読解は、短い時間に大量の問題を解く必要があります。基礎的な文法を習得してスピーディーに文章を読めるようにしていきましょう。
N1に合格するには、言語知識の基礎固めが大切!
2)N1読解の各大問の攻略法を覚える
N1読解は、「内容理解(短文)」「内容理解(中文)」「内容理解(長文)」「統合理解」「主張理解(長文)」「情報検索」という大問から構成されています。
その大問によって、問題形式や特徴が異なり、大問ごとに攻略する方法・テクニックが存在します。
例えば、「主張理解」だったら、まずタイトルを読む、次に問題文をキーワードを探しながら読む、最後に選択枝を読むといったことです。
N1読解で高得点を取るには、日本語力だけでなく、こういった攻略法やテクニックが必要不可欠になってきます。
今後各大問の攻略法を解説していく予定です。
3)同じ参考書を繰り返し解く
Amazonを見たり、日本の本屋さんに行くといろんなN1読解の対策用の問題集、参考書、教材があるので、すべてを買ってみたくなりませんか。その気持ちもわかりますが、これだと決めたN1読解の参考書を繰り返し解く方が効率的です。
同じ参考書を何度も解くことのメリットは、定着度が上がる点です。
1度問題を解いて、正解を確認するだけでは、すぐに解いた内容を忘れてしまいますよね。
N1読解用の参考書の解説を読んで、理解した後は、時間を空けてもう一度解いてみましょう。
問題で使われている漢字や語彙や文法表現もすべて覚えるつもりで繰り返し解くと、1冊の参考書からたくさんのことを学べます。
どの参考書を選べば良いかわからないという人は、こちらの記事を参考にしてみてください。JLPTの問題作成の経験もある私が厳選した問題集や参考書を紹介しています。それをを繰り返し解くことでかなりの実力が付きます。
独学でJLPTN1の点数を上げる勉強方法
ここからはN1の得点を上げるための勉強方法について解説していきます。
精読
日本語の文章を正しく理解するためには、まず精読をする必要があります。
精読とは、文章で使われている単語や文法を一つ一つ確認しながら読んでいく作業です。
精読をすることで、文章を正しく読めるようになり、文章全体の展開のパターンなどに慣れることができます。
また、精読は読解だけでなく、聴解でも効果的な勉強方法です。
聴解ヒアリングの練習で聞き取れないところがあったら、スクリプトを見て精読した後に、もう一度音源を聞くようにしてください。
精読の練習におすすめ!日本語の読み物教材を公開しています!
「日本語横綱」では、JLPT N1レベル相当の日本語の読み物(Japanese Reading Practice)を公開しています。すべてオリジナルで100〜1200字相当の読み物があります。
毎日の精読の練習の教材として使ってもらえたらうれしいです!
「N1日本語の読み物」にあるテキストは、次の「音読」の練習にも使えます!
音読
精読の次に行うと良いのが音読です。
音読をするメリットは、日本語を日本語のまま理解できるようになる点です。
そうなると、N1読解を解答する時に必要になる速読ができるようになります。
1つ注意してほしい点として、音読をする前に必ず一度精読してください。精読をして単語の意味や文章の内容が理解できた日本語の文章を音読するようにしましょう。
そして、日本語の意味や文章が表している状況を想像しながら音読します。日本語の文章の中で使われている単語や文法が完全に定着するまで繰り返し音読をしてください。
シャドーイング
聴解力のアップのために、シャドーイングも行いましょう。
シャドーイングとは、日本語の音声を「影のように」追いかけて声に出す練習です。
まずは日本語の文章の意味を考えなくていいので、日本語の文章の音声の音源(動画・CDなど)と同じように日本語を発音できるまで繰り返しシャドーイングしてみてください。
どうしても同じように言えないところは、速度を落としてやってみましょう。
それができるようになったら、意味を考えながらシャドーイングを行います。
シャドーイングを行うことで、日本語のリズムやイントネーションに少しずつ慣れていくことができます。
シャドーイングは難しいですが、練習するごとに日本語の力が確実に上がります。
まとめ
N1読解やN1の点数を独学で上げる方法について解説してきました。
ここまで読んでくださった皆さん、お疲れさまでした。いかがでしたか。
一人でJLPTN1の勉強をするときは、「頑張れ」と応援したり、助けてくれる人はいません。
だからこそ、一人でも効率よく学習してN1に合格するためには、一番最初にJLPT N1の学習に集中できる環境を作りましょう。
そしてN1読解を解くための基礎となる文字・語彙、文法といった言語知識を固めてください。
基礎が固まったら、『新完全マスター読解 日本語能力試験N1』や『日本語能力試験公式問題集 第二集 N1』を使って問題演習をこなしていきましょう。
問題を解いたら、精読、音読、シャドーイングのトレーニングをすることも忘れないでください!
1)JLPT N1の学習に集中できる環境を作る
2)JLPT N1読解を解くのに基礎となる言語知識を固める
3)JLPTN1読解の問題集を繰り返し解く
4)精読、音読、シャドーイングのトレーニングを行う
日本語能力試験N1取りたいです。読解、文法、語彙など苦手です。聴解の問題3から難しいです。解説が必要です。
チンビンコンさん、コメントをありがとうございます!お返事が遅くなってしまい、すみませんでした。JLPTN1聴解の勉強方法についてもご紹介したいと思います〜毎日1つで良いので、NHKニュースのNEWS WEB EASYを読んだり聞いたりするのもおすすめです。