N1読み物

N1 日本語の読み物 | (N1level Japanese Reading Practice Material)[Free][500〜600字]

当サイト、日本語横綱を見にきてくださり、ありがとうございます。

ここでは、上級レベルの日本語学習者の方や上級レベルの日本語を教える方のために、自作の日本語の読み物(500〜600字程度)を無料で公開しています。

多読用に読解の練習用になど自由に使ってもらえたらうれしいです。

今後もこのオリジナルテキストを増やしていきます!

夢ノ富士雅久

こんな方におすすめ!

JLPTN1レベル・上級レベルの日本語の読み物をたくさん読みたい人

JLPTN1レベル・上級レベルの日本語の学習や教材用にフリーのテキストを探している人

JLPTN1読解の力を身につけたい人

夢ノ富士雅久

簡単に自己紹介を!

問題作成の
横綱!
名前:夢ノ富士 雅久(ゆめのふじ まさひさ)
  • 日本の国立大学大学院修士課程修了。
  • 日本語教育歴=日本語国語問題作成歴、20年以上。
  • 国内外での公的機関の日本語の試験問題作成の経験者。

日本語の問題作成、対策では私が横綱です!

テキストはオリジナルで、近年の日本事情を踏まえた内容のものも多いです。語彙のレベルをやさしめにするといった調整をしていません。

読めない・難しいと思ったときは、例えば、

Chrome でウェブページを翻訳する

更改 Chrome 采用的语言和翻译网页

Chrome 언어 변경 및 웹페이지 번역

Change Chrome languages & translate webpages

などの、翻訳機能を使って母語に翻訳して大体の内容を確認してから、日本語の文章を読んでみてください。

夢ノ富士雅久

翻訳機能を使ってみましょう!

それでは、日本語横綱で日本語の読み物をたくさん読んでください!

人生100年時代 [500字]

 子どもの成長にともなって保護者会活動はなくなり、地域の活動もコロナ禍で最小限になって、宴会の機会も減っている割に時間を持て余すようなことはなく、日々が過ぎていく。保護者会活動が終われば、仕事や地域の活動が忙しくなくなれば、新たなことにも手がつけられると思ったこともあったが、結局そんなことはなかった。

 定年退職しても人生はまだ長い。人生100年時代と数年前から言われるようになった。退職しても技術を生かして他社で仕事を続けたり、ボランティアをしたり、農業などの家業に取り組んだりする人もいれば、趣味を楽しんでいる人もいる。選択肢は多様にあるだけにその人らしさが現れているように映る。

 先日侮辱罪を厳罰化する改正刑法が成立し、ネット上の誹謗中傷を防止する効果が期待されているが、問題となるような誹謗中傷をネット上で繰り返すのは、情報リテラシーを身につけている若者ではなく、大抵は年配者だと主張する若者の説を聞き、そうとばかりは言えないまでも、ある一面はついているのだろうと思った。

 そもそもSNSはやっていないし、ネットで発信するような中身もネタもない。しかし、人生100年だとすれば、何が起こるかわからない。無関心というわけにもいかないか。

虎渓三笑 [500字]

 中国の故事にある「虎渓三笑(こけいさんしょう)」。画題にもよく取り上げられ、雪舟、狩野山楽(かのうさんらく)などの作品がありますので、ご存知の方も多いと思いますが、少しお話ししておきますと、「廬山にある虎渓(渓谷)の奥に俗世を離れて隠棲していた僧の慧遠(えおん)は30年の間、そこから出ませんでした。ある日、友である陶淵明と陸修静が訪れ、歓談のひとときを過ごします。二人が帰る際、慧遠は送りに出たのですが、話に夢中になり、気づけば、決して渡るまいと決めていた虎渓に架る石橋を渡って虎渓を出てしまっていたことに、三人とも大いに笑いました。」という話によるものです。

 虎渓三笑の故事の意味するところについては、さまざまな解釈があるようですが、大笑する三人の姿には、とらわれのない自由な心があらわれているように思えます。聖域、俗世の境界の有無をこえて、清遊の交わりを愉しんだ三賢人の明るい笑い声は、虎渓に響きわたったことでしょう。

 笑いといえば、「笑う門には福来る」という言葉もあります。人であれ社会であれ、永い年月のうちには、良いときもあれば、苦しいときもあります。そのいずれであったとしても、「笑い」のあるところには豊かな福が来るという格言には、昔の人の経験からくる教えが込められているのでしょう。

屋根のリフォームのすすめ [500字]

 ご自宅の屋根の状態をじっくりと見たことはありますか。住まいを守る屋根は、雨風や太陽光を直接受け止めているため、気付かないうちに傷んでいる場合があるのです。屋根に傷が入ると、すき間から雨水が染み込んで雨漏りを起こし、放っておくと内壁や柱などを腐らせてしまう可能性もあります。さらには地震や台風などで破損し、一部が落下するなどして事故になることも。

 見た目の美しさを保つことはもちろん、トラブルや事故を未然に防ぐためにも、屋根のリフォームは欠かせません。屋根の色褪せ、サビ、瓦のズレ、ひび割れ、よく見たらカビが生えているということもあります。これらの症状がリフォームのサインといえるでしょう。見えにくい場所だからこそ、定期的なチェックが大切。特に、施工から10年以上経過している屋根は要注意です。自分の目で確認することが難しい場合は、無理をせず、業者に依頼しましょう。

 リフォームは、痛みの状態によって再塗装、ふき替え、補修工事を行います。塗装をすると色褪せた屋根が美しくよみがえり、表面の耐久性がアップします。最近は、断熱効果を発揮する塗料もあるようです。築年数が古く、屋根全体が劣化している場合は、既存の屋根材を撤去して新しい屋根にふき替えます。部分的に傷んだ箇所は、その都度補修しましょう。こまめなリフォームが、屋根はもちろん家全体を健康に保ちます。

夏バテ解消には消化機能アップのヨガが効果的 [500字]

 屋外と屋内の温度差や冷たいものの摂りすぎによる体の冷えなど、夏の体には多くの負担がかかっています。夏バテは自律神経の乱れが原因で、消化機能と体力の低下を招きます。自律神経の働きを整え、胃腸の働きを促進するには、胃腸を伸ばし、じんわりと内側から体を温めるヨガがオススメ。

 激しい運動や胃腸に負担のかかる食事は控え、温かい飲み物を飲むなどして、疲れが溜まった体をケアしましょう。

 今回は、胃腸をじっくり伸ばし、刺激とリラックスを与えるボーズをご紹介します。弱った消化機能を回復するには、じっくりと体を伸ばして血流を促すことがポイント!太ももと胃腸を通る経絡を刺激するサドルのポーズもあわせて行いましょう。

・スフィンクスのポーズ

やり方

 うつ伏せから、肩の下に肘を置き、手のひらを大きく開いて床を手前に引き上げるように押し、状態を引き上げる。お腹を引き締め、腰が反らないよう注意しながら、体の前面、特に胸からみぞおちを伸ばして呼吸5回分保つ。

・サドルのポーズ

やり方

 正座から膝を軽く開き、腰を丸めるイメージでゆっくりと上体を倒す。両肘を床につけ、太ももの前側と胃の辺りが伸びるのを感じながら90秒保つ。きつい場合は、背中にクッションんを挟んでもよい。

紅葉(くれは)の物語 [500字]

 今から約1000年の昔、会津の夫婦が六天の魔王に祈って美しい娘を授かり、呉葉(くれは)と名付けました。16歳で都にのぼった呉葉は紅葉と名を変え、才知を備えた美しさがたちまち評判となって、源氏の棟梁、源経基の側室として寵愛を受けました。ところが経基公の御台所が病に倒れ、平癒祈願もむなしく病状が重くなると、「紅葉が呪い祈祷している」と噂が立ち、ついに信州戸隠に流されてしまいます。水無里(みなせ)の里(現在の鬼無里)にたどり着いた紅葉はその美しさと、読み書き、裁縫、歌舞音曲などの教養から村人たちに敬愛され、内裏屋敷と呼ぶ館で大切にされました。屋敷の西を西京(にしきょう)、東を東京(ひがしきょう)と名付け、都を偲んで暮らす紅葉でしたが、経基や都への思いは消えず、兵力を蓄え力づくで再び上京しようと戸隠の荒倉山岩屋に移り住みます。そしていつしか戸隠山中の盗賊たちの首領に担ぎ上げられ、人々から鬼女と恐れられるようになってしまいます。その噂が都に伝わると、帝は信濃守平維茂(たいらのこれもち)に鬼女討伐を命じました。初戦は鬼の形相となった紅葉の妖術に敗退した維茂ですが、別所北向観音に必勝祈願をして授かった降魔の剣で再度紅葉を攻め、激しい戦いの末、ついに紅葉は降魔の剣に討たれます。維茂は水無瀬に地蔵尊を祀り紅葉の菩提を弔いました。

ラリージャパンが開催されます! [500字]

 モータースポーツのラリーは、競技のために閉鎖された一般道でタイムを競うというものです。その最高峰シリーズが1973年に誕生したWRC(世界ラリー選手権)であり、世界で最もチャレンジングなモータースポーツとして欧州や南米ではF1に勝るとも劣らない人気を誇っています。戦いの舞台となるのは世界中のさまざまな道。大きな石が転がる荒れた未舗装路、所々凍結した山岳路など、国ごと、ラリーごとに路面は大きく異なります。

 そんな世界中の道を走るラリーカーは、市販車をベースに改造を施したマシンであり、その頂点に輝くワールドラリーカー (World Rally Car)、通称「WRカー」は、圧倒的な性能を備えています。滑りやすい雪道であっても時速180km以上で走り続け、未舗装路のジャンプでは50m以上飛ぶこともあります。そして何よりも人々を魅了するのが、クルマを真横に滑らせるドリフト走行です。土煙を上げながらの派手なアクションこそWRC最大の魅力です。それをコースに近い丘の上などサーキットに比べればかなり近い距離から楽しむことができるのもファンにとってはたまりません。

 今年の11月第2週に愛知と岐阜で開催されるラリージャパンのコースは、山岳地帯の峠道だけでなく、アクセスしやすい街中にも設定されるそうです。ぜひ迫力の走りを楽しんでみてください。

私たちもまた遺跡に住んでいる [500字]

 ミヒャエル・エンデの代表作『モモ』。主人公モモは、町外れにある遺跡に住んでいる。

 かつて建物の一部であった石の円柱や門や壁が残る、地中海沿岸に良くあるヘレニズムからローマ時代の遺跡。その遺跡の円形劇場跡がモモの住まいである。

 二千年も前の遺跡の建物跡が住まいとは、いかにも石の建築文化圏らしい設定である。中東やヨーロッパの遺跡で、現実に見られる光景でもある。

 ところで、「村田市に住む私たちもまた遺跡に住んでいる。」と言うと驚かれるだろうか。「どこに遺跡があるのか。」と。実は、私たちの身近には、たくさんの遺跡がある。

 遺跡の密集地帯の一つが村田・中田地籍である。発掘調査では、弥生時代、古墳時代、平安時代、中世の集落跡が見つかっている。一帯は村田扇状地の扇端部で、湧水に恵まれ、歴史的に居住適地であった。

 日本の伝統的な建築文化では、木や草や土が建材である。石と違って、建物が機能を停止すれば、朽ち果ててしまう。深い掘り込みや堅固な基礎も崩れ、埋もれてしまって地上に痕跡が残らない。だから、遺跡があっても見えないのである。

 モモの町では、目に見える遺跡から過去と現在のつながりを実感できる。私たちの町では、それは難しい。しかし、私たちも、過去の積み重ねの上に立っていることは確かなのである。

(村田、中田は架空の名称)

新型コロナウイルスと私たちの思い [500字]

 新型コロナワクチンの追加接種が進むことで、オミクロン株による感染拡大も落ち着いてくるのだろうか。強い感染力と10歳以下の子どもへの広がりなど、オミクロン株の登場は経済ばかりか、子育てや教育現場にも大きな影響を及ぼしている。感染対策の徹底は呼びかけやすいのだろうが、保育や教育の現場でそれを実現するのは容易ではないし、それが実現された現場がはたして保育や教育の環境にふさわしいと言えるのだろうか。

 重症化リスクが高いと指摘されている高齢者などへの感染防止対策は当然必要だし、これまでの知見からリスク要因が明らかになっていれば、対策をさらに強化するべきだとも思う。一方で、若年層などの重症化リスクが低い層については、感染状況と併せて中等症や重症の患者数、病床使用の状況も見ながら、社会経済や子育て・教育の観点から制限の緩和を探っていく段階になるのではないだろうか。変異株によってリスク要因が一変するなら難しいが、そうでなければ現実的な対応策を期待したいところだ。

 命だけでなく、生活、そして人間形成にも関わり、何が正解なのかもわからず、慎重にならざるを得ない。それがいけないことだとは思わない。だからといってそれぞれの立場での意見や思いを無理やり抑え込む必要はなかろう。

「内容理解(中文)」問題

この文章を読むだけでなく、問題を解いてみたい人はこちらをどうぞ!自作のオリジナル問題です。

夢ノ富士雅久

「内容理解(中文)」の問題です。

新型コロナウイルス感染症対策について思うこと [500字]

 新型コロナワクチンと並んで、重要な感染予防策として推奨されてきたマスク着用。それが政府の見解として、屋外では状況に応じてその必要性がないと示された。人と会話する場合や人混みでは着用しなければならないので拡大解釈は禁物だ。しかし、ほとんど人と会わない田舎道のようなところでも、マスクをしていないと後ろ指を刺されかねないという強迫観念が染み付いているだけに、熱中症が心配される季節を前に状況が一歩改善したように思う。

 とはいえ、ワクチンの3回目の接種が進んでいないように映る。オミクロン株への移行で重症化リスクが低下したことに加えて、2回目までのワクチン接種で体に苦痛が刻まれたせいなのだろうか。もし感染すれば、たとえ軽症で身体的な苦しみは少なかったとしても、社会的に身動きできない状況になるので、生活に困難が生じる家庭もあろう。

 私たちの日常生活はいまだ不安定な状況の上に成り立っている。先月下旬にXY県が新型コロナウイルスの警戒レベルの基準を改めたことで、感染警戒レベルは大幅に低下した。名実ともに新型コロナありきの社会経済活動へと移行していくのだろうか。

 この数か月、状況は刻々と変化しているように見える。後々振り返ってみたとき、今年が新型コロナ対応の良い意味でのターニングポイントだったとなればいいのだが。

「内容理解(中文)」問題

この文章を使った読解問題があります。こちらをどうぞ!自作のオリジナル問題です。独学にJLPTN1読解対策講座に自由に使ってみてください。

夢ノ富士雅久

問題にも挑戦してみましょう!

ロウバイ [600字]

 ロウバイは中国原産の落葉性小高木で、江戸時代のはじめに日本に渡来しました。高木にはなりませんが、こんもりとした樹形になります。花の少ない時期に咲く貴重な樹木として、日本をはじめ世界の温帯から暖温帯地域にかけて広く栽培、鑑賞されていると言いますが、日本ではまだまだ馴染みがないかもしれません。

 花は、周辺部の花被片(萼片と花びらの区別がつかない)が黄色く、中心部は紫褐色。その花被片は厚く、蜜蝋あるいは蝋細工のような半透明の光沢感があります。また、臘月(陰暦12月の異称)にウメに似た丸いつぼみと香りのある花をつけることから臘梅と名前がつきました。

 ロウバイの特徴は、①真冬に花が咲く②花は下向きに咲く③甘い芳香を放つ、この三つ。花の盛りに風下に立つと、えも言われぬ甘い香りが漂い、この花の存在感を際立たせます。落葉樹のため、花の咲く頃には葉はすべて落ちているのが一般的。そのため小さいですが黄色の花が目を引きます。

 葉は対生し、短い葉柄がついて卵形。先は次第に細くなって尖ます。葉の表を葉先から基部にかけて指でなぞると意外なほどのザラザラ感があり、紙やすりの代用になるほどですが、葉裏にはザラつきはなく、浮き上がった白っぽい葉脈が目立ちます。

 夏には、袋果(たいか;袋状になった果実)をつけます。まるでミノムシの蓑(=袋状の巣)のようです。その中には小豆大の種子が数個入っているので9、10月に直播(じかまき)すると、うまくいけば年内に発芽し5〜7年で開花します。ぜひ、チャレンジを!

戦後世代の責務 [600字]

 振り返ってみると、私たち戦後生まれは、あの戦争について体験者ばかりに語らせてきたのではないでしょうか。もっぱらの聞き手がすでに70歳を超えています。戦争体験者が減少の一途を辿る中、戦争体験の継承という問題が浮上しています。非体験者の私たちは、これまで戦争を語ることに対して受け身の姿勢をとってきたように思います。しかし現在、新たな試みもされています。その一例が広島市の被爆体験伝承者養成事業です。被爆者の家族といった被爆二世などの人が伝承したい被爆者の体験講和を作成して、講和実習を経て伝承者となるというものです。さらに数々の戦争遺跡の保存活動も求められています。私たち戦後世代にもその継承の責務があるはずです。

 経済小説のジャンルを開拓した城山三郎は反骨の護憲の鬼と化しました。戦後史に残るベストセラーとなった『人間の条件』の著者五味川純平は「国家は非道。すべての権威を疑え。」という伝言を残しました。戦争は人類最大の犯罪と叫んだのは、ジャーナリストの故むのたけじです。ほかにも護憲、平和を求めて活動された著名人が次々とこの世を去っていますが、多くの国民は改憲や軍拡などによって再び戦争への道に進むことを決して求めてはいないはずです。

 累々とした第二次世界大戦の犠牲者の上にできたのが今の日本国憲法です。私たち一人一人が正しく深い歴史認識と知性や良心の発動をもってその守護者になる。その時期が確実に到来しています。

ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧ードイツ強制収容所の体験記録ー』他 [600字]

 ナチスの強制収容所を奇跡的に生き延びたユダヤ人の精神医学者・フランクル。彼が記した『夜と霧ードイツ強制収容所の体験記録ー』は、彼が極限状況の体験を記した不朽の名著である。1940年から45年に至るナチズム哲学の具体的表現ともいうべき強制収容所の組織的集団虐殺を内容としている。アウシュヴィッツ収容所だけで300万人の人命が断たれ、総計すれば600万に達すると言われる。人類の歴史において、いまだかくの如き悪の組織化は存在しなかった。巻末の写真・図版も衝撃的である。歴史学者の羽仁五郎は『羽仁五郎 対談 現代とはなにか』の中で「アウシュヴィッツから出発しない学問は、現代の学問ではない――」と書いている。医学博士の養老孟司さんも「わが人生最高の10冊」という雑誌の連載記事の中で、「フランクルは、他者が“生きる意義”を見つけることへの手伝いに、自分の使命を見出した人であると感じています」とこの本を一位に挙げられている。

 関連してアンネ・フランクの『アンネの日記』がある。ナチスドイツ占領下のオランダ、アムステルダムで2年以上にわたり、隠れ家生活をしていた少女、アンネ・フランクが残した日記であり、戦後、生き延びた父親オットー・フランクによって出版され、世界的ベストセラーになった。ちなみに彼女は1929年に生まれたのだが、彼女と同じ年に生まれた著名人に、グレース・ケリー、オードリー・ヘップバーン、ジャクリーヌ・ケネディがいる。

森山地区交通安全協会からのお知らせー市街地の「ゾーン30」規制についてー [600字]

 日頃より、区民の皆様方には、森山地区交通安全協会の活動にご理解ご協力を頂き感謝申し上げます。

 さて、銀座通りの一方通行が解除になって半年以上が経ちますが、道路幅が狭く、自動車で通行する場合は歩行者などに注意し、スピードを出さないようにとお願いしております。現在、関係機関で、銀座通りを含む市街地について区域を定めて速度規制し、歩行者や自転車の安全を確保するための「ゾーン30」を導入するために、協議をしています。

 「ゾーン30」とは、区域を定めて最高時速30キロの速度規制を実施するとともに、その他の安全対策を必要に応じて組み合わせることで、生活道路における歩行者の安全通行を確保するものです。また、県では「ゾーン30」の導入と同時に、県道横川線の通学路の路側帯を緑色に着色して、車のドライバーが通学路であることを視覚的に認識でき、車両の速度を抑制させるよう、通行帯を明確にする「グリーンベルト」の設置を検討しているそうです。

 「ゾーン30」等の規制導入まで、まだ時間がかかりますが、銀座通りを含め、道路幅が狭い道路においての自動車の通行には、引き続き徐行するなど注意していただきますようお願いいたします。

 9月21日から30日まで「秋の全国交通安全運動」が実施されます。安協では、期間中に関係団体の協力をいただき、朝と夕方に街頭指導を実施いたします。期間中はもとより、普段から交通ルールを守るとともに、交通事故防止に努めていただきますようお願いいたします。

春の訪れ [600字]

春眠不覚暁 春眠(しゅんみん)暁(あかつき)を覚えず(おぼえず)

処処聞啼鳥 処処啼鳥(しょしょていちょう)を聞く

夜来風雨声 夜来風雨(やらいふうう)の声(こえ)

花落知多少 花(はな)落つること(おつること)知る(しる)多少(たしょう)

 これは中国の詩人、孟浩然の「春暁」です。春は、眠り心地が良く、朝が来たことにも気付かず、ついつい寝過ごしてしまうと詠います。そして、その後の文章を見てみると、鳥の鳴き声、雨風の音にも心を配り、外の花の様子にまで気にかけている様子がわかります。

 次は、平安時代中期、清少納言によって書かれた「枕草子」の冒頭の一節です。

「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」

 ここでは、「春は早朝がいい。山の稜線との境目の空に、紫に染まった雲が細くたなびいている様子がよい。」と言っています。冬から春先への移ろいが描かれ、その中には、冬の白の世界から春の明けていく早朝の雲の様子、陽の光、様々な色が感じられます。色が変わるだけで、なんとなくうきうきした気分になります。このように平安時代から、自然に目を向けて書き綴っている日本人の感受性に驚かされます。

 孟浩然の「春暁」と清少納言の「枕草子」。表現は違いますが、どちらも春の明け方の気持ちの良い様子について書かれたものです。温かくなるだけで、人は活動的になり、晴れ晴れした気持ちになります。

春のうららかな日差しの中で、春を感じ、春を楽しもうと思います。

テレワーク ー勤務形態と意識の変化ー [600字]

 リモートによる自宅勤務が多くなって通勤、住まいの在り方・考え方に大きな変化がもたらされました。遠距離・ぎゅうぎゅう詰めの「痛勤」の疑問、疲労・時間などが見直されています。

 遠隔との会話、会議等の多様化、利便性向上で、なんでサラリーマンは毎日通わなければならないんだろうの問いを抱き始めました。

 反面、自宅勤務の自己管理の克服、運動不足、交流欠如、孤立感、閉塞に伴うストレスの蓄積、自宅内のワークスペースの確保、光熱費、水回り、昼食などの負担、家族関係の変化、配慮などプラス面とマイナス面が出ています。

 働き方の変化によって、新たな需要としてワーケーションやサテライトオフィスなど新しい滞在スタイルが観光地や都市のホテル、マンション、ビジネスオフィス、駅構内、キャンピングカーなどに作られています。コロナ禍収束なるまでは期待できますが、このライフスタイルが常態になるのでしょうか。以前に容易に戻るかもしれません。

 新幹線「のぞみ」に「S Work車両」が登場しました(S Workとは、新幹線やシームレスの頭文字のSと仕事(Work)を組み合わせた造語だそうです)が、東京〜大阪間2時間半ほど、ビジネスマンが多く通い慣れた退屈区間だけに受け容れられる気がします。

 テレワークは、働く人にとっては自由度と多様性が魅力で、需要が増えてゆく気配はあります。とはいえ、オンとオフの切り替えが難しいし、「やっぱりリアル」の本音は動かし難いのではないでしょうか。

換気扇の掃除方法とコツ [600字]

 掃除をして家の中が綺麗になるととても気持ちが良いものです。日々生活する中で「汚れがつくこと」は避けられなくても、「汚れを溜めない」ようには心掛けたいものですね。

 一口に汚れといっても実に様々なものがあります。少しでも効率よく掃除ができるよう、今回はキッチンの換気扇に適した掃除方法やコツをご紹介します。

 毎日使う換気扇には油汚れやほこりがぎっしり。汚れた換気扇は吸い込みが弱くなるため、油煙や臭いが部屋中に広がってしまいます。掃除は最低でも年に1度。数か月ごとにきれいにすると、汚れが取れやすくなりますよ。

①換気扇内部のファンを取り外す

 電源を切ってから作業を始めます。周りを汚さないよう新聞紙などを敷いておきましょう。

 ファンには2種類あります。

1)プロペラファンの外し方

 ファンの中心にある留め具を回して外し、プロペラを手前に引いて取り出します。

2)水車型ファンの外し方

 フィルターを外すと、中にファンが見えます。ネジを緩めてファンの外枠を外したら、中心にある留め具を回してファンを取り出します。

※商品によって、構造、部品の外し方は異なります。取扱説明書をよく確認しましょう。

②汚れを落とす

 新聞紙などの上で、こびりついた油汚れを古い歯ブラシや割り箸でこそげ落とします。

 次に、流しにゴミ袋を広げ、熱めのお湯とキッチン用洗剤を入れて、1〜2時間ほど部品をつけ置きします。汚れが浮いてきたらブラシやスポンジでこすり、水できれいに洗い流しましょう。取り外しができない部分は、洗剤をつけた布で汚れを拭き取り、水拭きをします。

 乾燥させて、取り外した部品を元の位置に戻して完了です。

眼 ー見て見られてー [600字]

 眼は、妊娠11週ごろにおおよその原型ができあがり、妊娠10か月(36週〜40週)ごろに完成します。生まれたばかりの新生児は、まだ光の明暗がわかる程度で、生後3か月ほど経ってやっとすべての色が認識できるようになります。

 人間は、外から受ける情報の8割以上を視覚に頼っているとも言われます。特に情報があふれる現代のような社会となってからは、新聞やテレビ、スマートフォンなど、多くの情報を眼で見ることで手に入れるようになりました。そして、自分が眼で見ることで情報を得ているように、他人の眼は自分を見ているのです。

 見られていることを意識するのは、人間だけではありません。夜空を舞う蛾の翅(はね)には、丸い模様が描かれています。これは、動物の眼を真似ており、蛾を捕食しようとする鳥を驚かせ、食べられないようにする効果があるといいます。動物が襲われる前には必ず眼に見つめられ、狙いを定められています。だからこそ動物は目を本能的に恐れるのです。

 数ある動物のなかでも、白目がはっきりと相手に見えている種は人間を除くとほぼありません。ほとんどの動物は、顔を見ても黒目しか見ることができず、その眼を見ると、何を考えているのかわからないような不気味さを感じます。その理由は、白目が見えない、つまり目線がわからないことによります。

 人間はあえて白目を見せることで、自分がどこを見ているか相手に知らせました。そうすることで自分が何を考えているのか相手に表情を見せ、信頼されるように振る舞ってきたのです。人間がコミュニケーションを取り、高度な社会を築いてきたのも、この人間独自の目の構造によるのでしょう。

おまけ

「日本語横綱」では、JLPT N1読解の勉強方法や上級レベルの日本語学習の勉強方法も紹介しています。

そちらも読んで、毎日の日本語の勉強の参考にしてもらえたらうれしいです!

夢ノ富士雅久

独学でJLPT N1合格を目指す人に!

「日本語横綱」で公開している日本語の読み物は、独学でJLPT N1合格を目指す人におすすめです。「精読」の仕方をこちらの記事で紹介しています!

夢ノ富士雅久

条件表現をミステリーアニメでマスターしましょう!

日本語の条件表現が苦手な人もいるかもしれません。

そんな方におすすめなのが、日本のミステリーアニメを観て日本語の条件表現を学ぶ方法です!

アニメで「と、ば、たら、なら」をマスターしましょう!

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