当サイト、日本語横綱を見にきてくださり、ありがとうございます。
ここでは、自作の日本語の読み物(300〜400字程度)を無料で公開しています。
現在は、16個の文章があります。
精読の練習や読解の練習に300〜400字程度の文章は、ちょうど良い長さだと思います。
上級レベルの日本語学習者の方や上級レベルの日本語を教える方に多読用の読み物として、読解用の教材としてなど、自由に使ってもらえたらうれしいです。
今後もこのオリジナルテキストを増やしていきます!
こんな方におすすめ!
JLPTN1レベル・上級レベルの日本語の読み物を読みたい人
JLPTN1レベル・上級レベルの日本語の学習や教材用にテキストを探している人
JLPTN1読解の力を身につけたい人
日本語能力試験N1読解の受験を考えている人
簡単に自己紹介を!
- 日本の国立大学大学院修士課程修了。
- 日本語教育歴=日本語国語問題作成歴、20年以上。
- 国内外での公的機関の日本語の試験問題作成の経験者。
日本語の問題作成、対策では私が横綱です!
テキストはオリジナルで、近年の日本事情を踏まえた内容のものも多いです。語彙のレベルをやさしめにするといった調整をしていません。
読めない・難しいと思ったときは、例えば、
Change Chrome languages & translate webpages
などの、翻訳機能を使って母語に翻訳して大体の内容を確認してから、日本語の文章を読んでみてください。
翻訳機能を使ってみましょう!
それでは、日本語の読み物をたくさん読んでください!一つでも面白いと思える文章があったら嬉しいです。
魔除けの香り [300字]
「菖蒲湯」の始まりは、古代中国の厄祓いから。昔の人は流行病を邪鬼や魔物のせいと考え、ヨモギや菖蒲などの香りのある植物を部屋に飾ったり、枕に敷いて寝たりして、その厄を祓おうとしました。
菖蒲は「根菖蒲(サトイモ科)」で、「花菖蒲(アヤメ科)」とは別種です。白いガマの穂のような花をつけます。精油の菖蒲の主な成分は、血行促進、疲労回復効があるオイゲノールで、少し甘味のある刺激的な香り。シナモンやクローブに共通するスパイシーな香り成分で、アロマセラピー効果があり、心身ともにリラックスできます。
昔の人々は、香りのある植物が勢いよく育つ様子に、生命力の強さを見出していたのではないでしょうか。身体を温める菖蒲湯に入ると、香りが湯気とともに立ちのぼり、梅雨の時期に植物から元気をもらえる素晴らしい風習です。
「JLPTN1 内容理解(短文)」問題ー「魔除けの香り」
この文章を読むだけでなく、問題を解いてみたい人はこちらをどうぞ!JLPTN1読解のオリジナル練習問題です。
多読や精読の練習だけでなく、日本語能力試験の受験勉強に解いてみてください!
「出会い」を感じた出来事 [300字]
都心からこの地方に5年ほど前に移住してきました。一線を退いたのを機に、のんびりとした暮らしを望んだからです。
移住のために、まず長年暮らした家を売りに出し、同時に思い描く生活が叶う新しい家をあちこちで探しました。とはいえ、売りに出した家があと一歩で売れず、「これだ!」という家にも出会えず、もどかしい状況が続きました。
そうしたある日、インターネットで見つけた家を見学に行くと、家も街並みもとても気に入り、ここに住みたいと思ったのですが、今の家が売れなければ、この新しい家は買えないという現実が。ところがそれから2週間ほどたった頃、あれよあれよと家の売却が成立したのです。つくづく「出会い」を感じた出来事でした。
地震発生時に運転していたら? [300字]
ご存知でしょうか。世界で発生するマグニチュード6以上の地震のうち、約2割が日本周辺で起きているとも言われていることを。そんな「地震大国ニッポン」に住む私たちにとって、いつ、どこで、どのくらいの大きさで発生するのか予測できない地震は、最も厄介な天災です。
大地震が発生した場合、道路や信号機などに被害が生じ、回復には数日間から数週間以上を要することもあります。そして地震発生時に車を運転していることも当然ながらあるでしょう。発生時の土砂崩れや地割れなどに走行中の車が巻き込まれた場合は、交通事故にはカウントされません。しかし、発生後に瓦礫や倒木、土砂などに車を乗り上げたり
突っ込んだりした事故や、滅灯した信号交差点での衝突事故などは、平時同様、交通事故扱いとなります。
キャンプを楽しもう [400字]
キャンプの醍醐味は、何と言っても自然の中で過ごすこと自体にあると思います。自然そのものの美しさを感じたり、おいしさを味わったり。また、さまざまなアクティビティを楽しめること、時には自然の厳しさや怖さを知らされることもあります。
自然は常に変化し続けています。だからこそ底知れぬ無限の魅力があるのだと思います。山、川、海、空。春、夏、秋、冬。フィールドや季節を掛け合わせてみてもそれぞれに特徴があります。
そこから自分が好きな組み合わせをチョイスできるところにも楽しさがあるのではないかと思います。
近年の動向としては、SNSなどの情報発信の多様化により、知りたい情報を誰もが瞬時に入手できる時代となり、キャンプの専門家ではなくても誰もがキャンプの情報を発信し合えるようになったことは、とても大きな変化です。
あらゆる情報が飛び交う中から、自分が納得できて信頼できるものをいかにキャッチできるか、ここがポイントだと感じています。
代表取締役からの挨拶 [400字]
平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
はじめに、新型コロナウイルス感染症により罹患された方々や、さまざまな影響を受けられた方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。また、医療関係者の皆様をはじめ、感染防止にご尽力いただいている皆様に深く感謝申し上げます。
2021年度下期(2020年6月1日から2021年11月30日まで)は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済活動の制限などにより、依然として先行き不透明な状況が続いていますが、国内では内食需要が堅調に推移し家庭用商品の販売が伸長しました。また、海外では新型コロナウイルス感染症の影響から回復基調にあり増収となりました。
お客様のライフスタイルや意識の変化に対応すべく、商品やメニューを通じた提案を進めるとともに、一層の体質強化を実現してまいります。
引き続きご愛顧とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
月日や季節の捉え方 [400字]
私たちは毎日、今日は「何月何日」と日を数え、月を数えて、一年の経過を認識しています。それがなかったら、毎日が同じことになってしまうでしょう。
私は今、社会的な活動から離れ、朝起きて1日を過ごして夜には寝るだけになり、毎日が同じ繰り返しの日々を送っています。
それでも目的をもって何か一つのことを行おうとすれば、日を数え、月を数えます。そうなれば、毎日は、同じではないのです。
皆さんにしても同じはずで、今日は今日、明日は昨日の今日ではないでしょう。
人間の生きる意識というのは「月」と「日」を数えながら、それを認識していることなのではないでしょうか。
さらに言えば、日本の四季は、鮮やかな変化を見せて豊かな風物詩を描いています。これを古代から歌にして詠み、俳句にして詠んで「季語」が定着してきたものなのではないでしょうか。
これは意識する、しないにかかわらず、私たちの心に備わっている感性なのではないかと思います。
体温の産生と放熱 [400字]
人は安静時、体重1kgあたり、1時間に約1kcalの熱を産生する(基礎代謝)といわれています。この熱は、食事などを摂取することによって得られます。それは、栄養分である糖質、タンパク質、脂肪が代謝されてエネルギーが発生することによります。このエネルギーは機械的、電気的、化学的エネルギーに約30%が使われますが、残りは熱として放散されます。この熱は骨格筋によって最も多く産生されます。そして、骨格筋からの熱は筋肉運動をすることによって、著明に増加します。激しい運動や重労働のときには安静時の約10倍以上の熱を産生します。
また、寒さで震えがきたときや、筋肉が緊張したときにも熱を産生します。この「震え」、つまり戦慄は、骨格筋の不随意運動が起きたためで、これによって熱産生が増加するのです。また、栄養分は腸で吸収されて、門脈を介して肝臓に運ばれて科学的代謝によって分解されます。このときにも熱が産生されます。また、甲状腺ホルモン、女性ホルモン、アドレナリンなどの熱産生ホルモンにも代謝を亢進して熱の酸性を促す作用があります。
7月の京都にて思う [400字]
7月に入り、京都はいよいよ祇園祭の季節を迎える。夏の宵の刻に「こんちきちん こんちきちん」と聞こえてくるお囃子は、何とも言えぬ風情があっていいものだ。
京都の夏の風物ともなっているこの祇園祭は、その起こりが平安の昔まで遡ると言うが、今日のように山鉾が華やかに巡行する、盛大な町衆の祭りとなったのはおよそ室町時代のことだそうだ。
室町という時代、活気に満ちた都市として大きく発展した京の町では、公家や武家、裕福な町衆たちによって、後の京都、ひいては日本文化の元となるようなさまざま芸術や芸能が生まれ、花開く。
そしてまた禅林の風が尊ばれ、多くの禅宗寺院が建てられたのもこの時代のことだ。京都の西、嵯峨や嵐山など桂川に沿った景勝の地には、夢窓国師によって天龍寺や臨川(りんせん)寺が創建され、古い歴史を持つ西芳寺(苔寺)が再興されている。
名僧たちによって開かれた寺院においては、禅と茶、そして元や明との交易によってもたらされた唐物の文化がますます深く結びつき、わびの茶の湯へと繋がる喫茶の文化が育まれる。
わらび餅 [400字]
春爛漫の良季。若葉も芽吹き、身も心も屋外へと誘われる。野山には山菜が豊富になり、わらびを手にした山歩きの人も時折見かけるようになった。
そのわらびの根茎を叩き潰し、何度も水に晒してそこにわずかに沈殿したデンプンを、長時間かけて自然乾燥させてできるものが本わらび粉という。手間も時間もかかる高価な粉ゆえ、身近に売られるわらび餅は、わらび餅粉と区別された粉を使ったものが大半という。本わらび粉を使うと色も黒に近くなり、弾力が違う。
わらび餅を手作りしてみた。手作り菓子は、所詮素人作りであって、熟練職人のような技術もなく、プロの形を真似ても敵わない。ならばいかにも素人らしい素朴さを残す方が、少々不恰好でも相応しいと思える。また、手作りの利点は、その融通の良さもある。たとえば若い方には大きく、年配の方には小さくしたりなど、商品には求められないその人のための柔軟な対応こそが、もてなしの原点とは言えまいか。
試行錯誤しながら作り出した我が家の味と思えるわらび餅で、是非とももてなしたいものである。
戦国武将と温泉 [400字]
温泉は、戦国時代、戦いで傷ついた武士の療養地でした。特に武田信玄は多くの温泉を発見・開発したと言われています。そして、戦いで傷ついた将兵の療養・保養に役立てるだけではなく、金山などで働く人々の療養にも温泉は使用されたそうです。今日、信玄のお膝元・甲斐国(山梨県)とその周辺地域には、「信玄の隠し湯」と呼ばれる温泉が点在していますが、それはこのような由縁によるものです。
また、豊臣秀吉は、戦果や大火に遭った有馬の地の復興に尽力し、温泉を整備し、湯殿を建て、湯治場として再興したと言われています。宿坊も増やし、たびたび、北政所や千利休、家臣たちを引き連れて訪れていたと伝えられています。
なお、有馬温泉に太閤ゆかりの湯殿があるらしいということは、古くから伝えられてきたのですが、その跡がどこにあるのかはわかりませんでした。しかし、阪神淡路大震災の復興事業の際、極楽寺境内から岩風呂・蒸し風呂・庭園跡などが発掘され、話題になりました。現在は神戸市教育委員会がこれを保護し、神戸市立太閤の湯殿館という資料館になっています。
「ヒト」は旅する生き物 [400字]
哺乳動物から昆虫まで、すべての生き物はエサを求めて動き回ります。第一義は生存のための食行動。もう一つが子孫存続、繁栄のための生殖行動です。あえていえば、子孫存続だけで生存して命を繋ぐだけのような生き物もいるようです。鮭は秋に産卵するため、切ないほど、傷だらけになり痩せ細って川を遡上し、それを果たすと死んでゆきます。遊び、戯れの行動はとりますが、そのための移動、楽しむための移動は行わないと専門家から聞いたことがあります。
コロナ禍にあって人は絆の大切さを認識し、話したり、食べたり、飲んだりの時間がいかに大事かをいろいろ再認識しました。旅とは人生とは、時間・空間・人間(じんかん)の三間漂流と密閉・密集・密接の三密共有が絡み合ったもので、決して廃れるものではなく、旅への欲求はいっそう高揚します。
考えてみますと、歴史学者のヨハン・ホイジンガが人類に「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」と名付けたように、ヒトは遊ぶ存在、象徴的に言いますと「旅」する生き物なのです。GoToトラベルなどなくても、どっと繰り出すことは最近の有名観光地の報道を見てもわかります。だから旅は必ず戻ってきます。
150年前までは [400字]
近頃は全国各地どこの街へ行っても外国からの旅行者をよく見かける。それも、ひと昔前は欧米の方々がほとんどだったように思うのだが、最近ではアジア諸国からの人々が特に多くなったような気がする。世界の各国から来日される方々が日本の美しい風土や文化に触れ、さまざまな交流を通して、お互いの理解が深まっていくのは嬉しいことだ。
今では世界各国の人たちと出会い、親交することが、あたり前のようにできるようになっているが、江戸の二百数十年間、およそ150年前までは鎖国の時代であったのを思い起こすと、歴史の不思議というものを感じることがある。
ペリーが浦賀に来航し、日本が長い鎖国の歴史を解いて外国と交わるようになったのは、米国や各国との通商条約が結ばれ、安政6年(1859)に横浜が開港された頃からのこと。
鎖国か否か、国論が二分された幕末のこの時代に、尊王攘夷の志士たちと井伊直弼をはじめとする幕府の重臣たちとがいかに苦悩し生きたかは、テレビドラマや小説などでよく取り上げられるところだ。
よく噛むことで健康に ー子どもから大人までー [400字]
時代とともに食べものがやわらかくなり、噛む回数が減少しています。噛む回数は口の中だけでなく、全身に影響します。今回は噛むことの大切さをお話しします。
噛むことの8大効能として、
1)肥満を防ぎ、生活習慣病を予防する
2)味覚の発達を促す
3)言葉の発音がきれいになり、顔の表情も豊かになる
4)脳の働きを活発にする
5)歯の病気を防ぎ、口臭を少なくする
6)がんを防ぐ
7)胃腸の働きを促す
8)全身の体力向上とストレス解消につながる
これらが挙げられますが、ここでは5について取り上げます。
よく噛んで唾液をたくさん出すと、虫歯や歯周病を予防する、胃腸での消化吸収を高める、細菌やウイルスを殺菌する、口臭を防ぐなどの効果が期待できます。よく噛んで食べるためには、硬いものや繊維質のものなど、噛み応えのある食材を取り入れましょう。さらに、素材を大きく切ったり、加熱具合など調理方法を工夫することでも噛む回数は増やせます。
噛む回数は一口30回が目安です。歯と口の状態が良くないと噛む回数も減ってしまいます。セルフケアとあわせて、歯科医院でのプロのケアや定期歯科検診を受けることをお勧めします。
食事に気をつけてフレイル予防 [400字]
「フレイル」という言葉を聞いたことはありますか。
「フレイル」とは健康な状態と要介護の中間のことを指す言葉です。加齢によって食事量や活動量が減り、筋肉量が落ちることはフレイルの危険因子になります。
フレイルかも?と早く気づいて、できることから対策を始めてみることは、元気ではつらつと暮らせる期間を長くすることにつながります。
フレイル予防のために大切なのは、バランスの良い食事をとることです。特に肉や魚、卵や大豆製品など、たんぱく質を多く含む食品は、筋肉量を落とさないためには欠かせません。1食にとるべきたんぱく質源の食品の目安量は一般的に大体、「手のひら一つ分程度」と言われています。フレイル予防の目安として「手のひら一つ分程度」を意識して食事に取り入れましょう。
また、フレイル予防には運動・食事・社会参加がとても大切です。できるだけ外出してみたり、毎食たんぱく質を食べてみたり、たまには地区のイベントや教室にも参加して楽しみながら、いつまでも元気な体を保ちましょう。
食中毒に気をつけよう [400字]
食中毒とは、食中毒を起こすもととなる細菌やウイルス、有害な物質がついた食べ物を食べることによって、下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状が出る病気です。食中毒の原因によって、病気の症状や食べてから症状が出るまでの時間はさまざまです。
細菌による食中毒が多く報告されるのは気温が高く、が育ちやすい6月から9月頃です。ウイルスによる食中毒は冬に流行します。またキノコやフグなどのように体内に毒成分(自然毒)を持つ動植物もあり、これらを間違って食べることによって起こる食中毒もあります。
食中毒を起こす細菌は、土の中や水、人や動物の皮膚や腸の中にも存在していて、特別な菌というわけではありません。調理の途中で菌がついてしまったり、料理したものを暖かい部屋に長い時間置いたままにしておくと細菌が増えてしまいます。
暖かくなり、バーベキューやキャンプなど肉や魚を屋外で調理する機会も多くなります。肉や魚介類等はしっかり焼いて食べましょう。また、調理用と食事用の箸も区別しましょう。
生の肉、魚介類、卵を触った後、トイレに行った後、ゴミを触った後、ペットに触れた後などは手洗いをお忘れなく!
おまけ
「日本語横綱」では、JLPT N1読解についてのおすすめ情報や上級レベルの日本語学習の勉強方法も紹介しています。日本語を勉強するときの参考にしてもらえたらうれしいです!
JLPTN1の良い読解教材を知りたい人におすすめ!
JLPT日本語能力試験のN1読解対策の教材で良いものは?という問いにこの記事でお答えします!
JLPTN1に合格するには、読解の基準点をクリアすることが大切です!
JLPT日本語能力試験のN1の合格を目指す人の中には、読解が苦手な人もいるかもしれません。読解問題を解くにはコツがあります。こちらの記事を読んで、苦手を克服してください!
独学でJLPT N1合格を目指す人に!
「日本語横綱」で公開している日本語の読み物は、独学でJLPT N1合格を目指す人におすすめです。「精読」の仕方をこちらの記事で紹介しています!
皆さんの日々の日本語学習を応援しています!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!